2022/02/26 02:49

当店の標本について

・標本の状態について
基本的に商品ページの写真の標本を販売しています。写真および商品説明をよくご確認ください。また、糞虫はフ節などの欠けが非常に多い昆虫です。重度の欠損については商品説明に記載するようにしていますが、細かい欠けなどについてはご容赦ください。

現在、扱っている標本は全て展足済みの標本です。斜め正面の角度から最も魅力的に見えるように、各種・各個体の特徴に合わせて展足しています。展足の都合上、上から俯瞰することに特化した通常の展足に比べ、表記のサイズが個体本来の大きさより1〜3mmほど小さく計測されている場合がございます。また、糞虫にとって自然な姿勢となるよう、脚部を体に沿わせるようにしています。脚部を広げないことで、場所を取らなくなるため収納数の増加や落下・接触時の欠損を防ぐ効果も見込めます。

・標本作製工程・洗浄について

当店では糞虫の性質に合わせ以下の工程で標本を作製しています。
①洗浄:糞を食べる・地中に潜るという性質から、非常に汚れた状態で入荷されることが多いため、当店独自の方法で標本を洗浄します。洗浄時にパーツがぐらつく・写真のようにはずれる場合は、②中身除去へ進みます。状態が良好な場合は、水気を落とした後で④展足へ進みます。特に大型の糞虫(Heliocopris属やMegaphanaeus属など)は頭部・胸部をはずし、必ず②③の工程を行っています。
②中身除去:頭部・胸部・腹部に分け中身の筋肉などを除去します。この際に腹部の微毛や溝に付着した汚れも入念に落としていきます。中身を除去したら流水でよくすすぎ、ティッシュや綿棒で内部に残った汚れや水気を拭き取ります。
③ボンド埋め:各部位にティッシュを軽く詰め、ボンドで埋めて接着します。はみ出したボンドや滲み出た体液をよく拭き取ります。ボンドを馴染ませるため半日〜1日ほど寝かせます。ここまでの工程を経ることで、展足後の悪臭、胸部の脱落、体液の染み出しを防ぐことができます。
④展足:虫ピンもしくは脱脂綿で固定し標本を展足します。当店では基本的に脚を軽く縮めた状態で展足しています。

・ラベルについて

全ての標本に対し画像のようなラベルを添付しています。ラベルには基本的に学名、産地、採集年月が記載されています。
入荷時のラベルが読解困難な場合は、原紙も追加してお送りする場合がございます。